特別永住者とは
特別永住者とは、在日韓国人や朝鮮人と呼ばれる方に多く当てはまります。
第二次世界大戦中、日本の占領下にあった韓国人、朝鮮人、台湾人の人は、一度は日本国籍を与えられたものの1952年のサンフランシスコ平和条約締結により、日本国籍を離脱しました。日本人として生きることを選択し日本列島に渡ってきた方々、しかし、朝鮮半島や台湾が日本の領土ではなくなったことから、日本国籍を離脱することになったのです。
戦争や時代に翻弄され、日本国籍を失った韓国人、朝鮮人、台湾人とその方たちの子孫について、永住を許可した資格を「特別永住権」といい、特別永住権を持つ方々のことを「特別永住者」と呼びます。
特別永住者の帰化申請
在日2世、3世と呼ばれる特別永住者の方は、日本で生まれ日本の義務教育を受けて育ち、母国語がわからない、母国と呼ばれる国に行ったこともないという方が多くいます。
特に、戦後は差別もあった為、名前も通称名を使い、外国籍であることを隠し、日本人として暮らしている場合もあるなど、様々な事情から特別永住者の帰化申請は、重い犯罪歴がある等、特別な事情がない限りは帰化を認めようという傾向にあります。
ですから、特別永住者の方は、必要な書類を揃え、申請書を完璧に作成することができれば帰化が許可される可能性が高いです。
特別永住者の方は、正しく申請すれば帰化が許可される可能性が高いのに、申請しないのは本当にもったいないことです。
ただし、帰化が許可されやすいとはいえ、帰化申請の手続きが簡単になるという訳ではありません。むしろ、特別永住者の方は、日本で暮らしている期間が長いこと、住所や職を転々としているケースも多く、一般の外国籍の方に比べて収集する書類が多くなります。
特別永住者の帰化の要件
居住要件
次のどちらかに当てはまること。
- 日本国民であった者の子(養子を除く)で引き続き3年以上日本に住所または居所を有するもの
- 日本で生まれたも者で引き続き3年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養父母を除く)が日本で生まれたもの
つまり、日本生まれ日本育ちで短期間の旅行程度しか出国歴がない方は、上記の要件を満たすことになります。
注意点としては、「引き続き」という部分です。
「引き続き」とは、日本を出国していた期間が1回に90日以上ないこと。また、年間合計100日以上日本を離れていないことをいいます。
留学などで、日本を長期間離れていた場合や、海外出張の多いお仕事の方(国際線のキャビンアテンダントやパイロットの方など)で年間合計100日以上、日本から出国歴がある場合、日本の居住年数のカウントがリセットされるため、注意が必要です。
能力要件
18歳以上であり、本国法でも成人していること
国によって成人年齢が異なっており、本国においても成人していることが求められます。
こちらは例外があり、未成年の子が両親と一緒に帰化申請する場合や、両親のうちどちらかが日本国籍である場合には未成年であっても帰化申請することが可能です。
素行要件
素行が善良であること
年金、健康保険、税金に未納や滞納がないこと。前科、犯罪歴がないこと。過度または悪質な交通違反がないこと。
- 交通違反について
過去5年分の交通違反が審査されます。過去5年間で軽微な違反が4〜5回程度(シートベルト非装着、駐車違反、一旦停止義務違反)であれば基本的に問題ありません。しかし、飲酒運転など重い違反は、帰化が認められない可能性が高いため、5年経過してから申請することをおすすめします。
- ローンなど借金について
住宅や車のローンなどがあっても、毎月計画的に返済できているのであれば、問題ありません。しかし、自己破産歴がある場合は、復権してから7年経過している必要があります。
生計要件
自己または生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること
申請者ひとりの収入だけでなく、世帯として生計が成り立っているか判断します。そのため、専業主婦(主夫)や学生で収入がない場合でも、生計を一にする家族の収入で生活できていれば問題ありません。
ひとり世帯の場合は、手取りで月収20万円程度あれば大丈夫です。
喪失要件
現在国籍を有せず、又は日本国籍の取得によって現在有している国籍を失うべきこと
日本は二重国籍を認めていない為、日本国籍を取得した際には、元の国籍を失うことが要件とされています。
- 兵役について
兵役のある国では、兵役を終えていないと国籍を離脱できない場合があります。
韓国籍の特別永住者の方はとても心配されるかと思いますが、韓国籍の特別永住者の方は兵役が免除されていますのでご安心ください。
思想要件
日本国憲法またはその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと
テロリストや反社会的組織の構成員は帰化できないという意味です。
日本語能力
国籍法からの要件ではありませんが、日本語能力が求められています。
日本人として暮らしていくために、必要最低限の日本語能力が求められます。この点に関しては、日本生まれ日本育ちの特別永住者は心配ないかと思いますので、割愛させていただきます。
特別永住者ならではの悩みについて
国籍がコンプレックスになっていませんか?日本で生まれ、日本で育ち、日本語しか分からないのに日本国籍ではない。この事実に、生きづらさを感じていませんか?人生の大事な場面で、国籍は必ずついて回ります。
- 大切な人にいつ打ち明けようか、、、
- 運転免許証の本名の記載に違和感しかない、、、
- パスポートが違うから、友人と海外旅行に行くのがためらわれる、、、
- 転職のたびに職場に住民票を提出するのが億劫だ、、、
- 本人確認書類に本名がのっている運転免許証は使いたくない、、、
上記にひとつでも当てはまるのなら、どうか、勇気を出してください。
帰化することができれば、上記の悩みは全て解消されます。あなたはひとりではありません。
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帰化が認められやすい特別永住者、しかし、書類収集の難易度NO.1
特別永住者の方は、日本で暮らしている年数が長い分、書類の収集が膨大となる傾向にあります。さらに、母国語がわからない方も多く、自分で帰化申請しようとすると、本国の書類収集に心が折れてしまいます。母国の書類はさらに翻訳も必要です。
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