帰化許可後の手続きについて
帰化申請は、申請準備を開始してから結果がでるまで約1年前後という長い時間がかかります。
慣れない必要書類の収集に申請書類の作成。長い苦難を乗り越えて、やっと法務局へ正式に受付されたら、あとはひたすら連絡待ち。
忍耐の日々を過ごします。申請から数ヶ月後に面接を受け、さらに連絡を待つ日々。
そして、待ちに待った法務局からの連絡。
帰化の許可が下りて晴れて日本国籍を取得!!新しい人生のスタート!おめでとうございます!!
ここからは、帰化の許可が下りたあとにおこなう手続きの流れについてご説明します。
ここまで来たあなたなら大丈夫!
帰化申請許可後の手続きのながれ
- ①帰化が認められると官報に氏名と住所が掲載されます。(この氏名は帰化前の本名が掲載されます)
官報とは、国が発行する機関誌でインターネットで閲覧することも可能です。直近30日間は無料で閲覧できますので、帰化の記念にダウンロードしておいてはいかがでしょうか。
※インターネット版官報→本紙→告示→日本国に帰化を許可する件、で閲覧できます。
- ②法務局から電話で帰化が許可された旨の連絡が入ります。
- ③指定された日時に法務局へ行き「帰化者の身分証明書」を受け取る。
ここまでが、法務局とのやり取りになります。本当にお疲れ様でした!
帰化者の身分証明書を受け取った後の手続き
ここからは、
- 必ずおこなう手続き
- やっておいた方がよい手続き
に分けてご説明します。
必ずおこなう手続きについて
- 在留カードまたは特別永住者証明書の返納
日本国籍を取得できたあと、在留カードや特別定住者証明書は必要ありません。
帰化者の身分証明書の交付日から14日以内に返納してください。(返納がない場合、罰則がありますので早めに返納を済ませておきましょう)
返納方法はふたつ
- 住所地を管轄する地方出入国在留管理局に持参する
- 郵送で返送する
〈郵送による返送先〉
〒135-0064 東京都江東区青海2-7-11 東京港湾合同庁舎9階
東京出入国在留管理局おだいば分室あて
※「在留カード等の返納について」の書式に記入して、同封してください。
※封筒のおもてに「在留カード等返納」と記入すること。
- 住所地の市区町村役場に「帰化届け」を提出
法務局で受け取った「帰化者の身分証明書」を持って、住所地の市区町村役場へ「帰化届け」を提出します。
これにより、日本の戸籍が作られます。
帰化届には提出期限があり、帰化の許可が下りた日(官報に告示された日)から1ヶ月以内※に提出しなくてはなりません。
※法務局で「帰化者の身分証明書」を受け取った日からではありませんので、注意が必要です。
法務局から、帰化の許可がおりた連絡が入る時点で帰化の許可から1〜2週間経過していることがありますので、「帰化者の身分証明書」を受け取ったら数日内に手続きをする予定でいると安心です。
帰化届の提出に必要な書類
①帰化届出書
②帰化者の身分証明書
※本人以外の者でも書類は提出できますが、(委任状不要)届出書に本人の署名が必要になります。(押印は任意)
また、日本人の配偶者がいる場合は、配偶者の署名が必要です。
マイナンバーカードや住基カードをお持ちの方は、カードを持参して、ついでに変更事項の記載も手続きしておくとよいでしょう。
やっておいた方がよい手続きについて
ここからは、必須ではありませんが、やっておいた方がよい手続きについてご紹介します。
- 国籍離脱手続き
- 日本のパスポートの申請
- 運転免許証の氏名等変更
- その他名義変更
- 国籍離脱手続き
日本の法律では、二重国籍は禁止されています。日本で帰化が許可されると、いずれ母国では除籍されますが、母国で除籍されるまでの間は二重国籍の状態となります。
相続で不都合が生じたり、古いパスポートを誤って利用したり、悪用されたりすると刑罰の対象になる可能性もあります。
様々なトラブルを回避するためにも、早めに国籍離脱手続きを済ませておくと安心です。
- 日本のパスポートの申請
帰化届の提出後、約1〜2週間で新しい戸籍が作られます。戸籍謄本を入手したら、日本のパスポートを申請しましょう。日本国籍を取得した実感が持てますね。
- 運転免許証の氏名等変更
帰化する前は、在留カードや特別永住者証明書を身分証明書として使うことができましたが、帰化後は返却してしまいます。
運転免許証が身分証明書として使いやすいので、早めに本籍地や氏名の記載変更を手続きしておきましょう。
最寄りの警察署か免許センターで手続きできます。
- その他名義変更
一例ですが、手続きしておくとよいものをまとめます。
- クレジットカード
- 携帯やネットの契約
- 銀行口座
- 賃貸契約
- 水道光熱費
- 保険の契約
- 不動産の登記関係
- 会社の謄本関係
など。
長くなりましたが、以上が帰化後の手続きの流れとなります。
しておいたほうがよい任意の手続きに関しては、放っておくとタイミングを逃してしまいがちです。後々になって困らないためにも、帰化できた喜びとともに、一度、周辺環境を整理してみてはいかがでしょうか。
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